10月始めの秋晴れの日に、土壁を塗る左官職人が集まりました。 写真を撮りに行くと、みなさんで休憩をしていました。 こんなにたくさん来てくれているとは思っていなかったので、びっくりしてしましました。 でも、以前は土壁を塗るのに近所の人や親戚の人が手伝いに来て、 当たり前の光景だったようです。 この頃は少なくなって、職人さんの高齢化が目立ちます。 この日も、シニア世代の方が頑張っておられました。 その耐力と元気さに関心してしまいました。
竹と縄で格子状に編んだ竹小舞(土壁下地) このうえに、土にわらを混ぜ、寝かせて発酵したものを塗ります(荒壁塗り)。 荒壁塗りの様子 一人が塗り、もう一人が土を渡す。これを繰り返します。 なかなかの重労働です。 高いところにはフォークのような道具を使って上手に投げます。 これは内側から見た様子。荒壁が間からにゅっと出ています。 土がはみ出ることで、竹小舞から落ちないのですね。 片側に荒壁を塗り、2週間ほど乾かします。 そして、内側を塗って荒壁完成。 その後は土と砂、わらなどを混ぜた中塗り、 漆喰や珪藻土で仕上げなど塗り重ねていくことで、 土壁本来の表情や性能を発揮します。 土壁は伝統工法で主に用いられ、調湿性能が高く蓄熱の役割も果たし、 湿気の多い日本の風土に適した特徴を持ちます。 さらに、貫が通っているので自身に強い機能をも併せ持つ素材です。 身体にやさしい自然素材が良いと頻繁に言われる現在、 自然志向の人が増えてはきましたが、予算や工期の面で なかなか使われることがない土壁。 伝統工法を残していくという意味でも、無くしてはならないものだと思います。 職人の高齢化と、若い職人の習う場が無いという今、 土壁を残していくよう、努力していかなければと感じました。 (m-!-m) ↓↓↓ 応援のポチッをお願いします。
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