11月9・10日に大工の手組みによる建て方が行われました。 建物としては敷地に増築する物置小屋で、2間(約4m)×3間半(約7m)の建物です。 家の敷地に大型車輌の乗り入れができないことと、 若い大工の育成として、クレーンを使わず人力のみで組上げられました。 今では重機で上げ下ろししている仕事も、以前は全て人の力だけで行われていたんですよね。。。 重労働でしたでしょう。。。けれど、すごいですよね。 家もそうですけれど神社仏閣などの大きな建物も造っていたんですから。 人々の力、智恵と技能の総和で。 柱を立てて、ほぞ穴を合わせながら梁と組んでいきます。 込み栓の穴。柱の穴と梁の穴は少しずれていて、 栓を打ったときに柱と梁が引き合います。 棟が上がりました。(一番高いところ) 骨組みが組めたら、建物の垂直を直します。 下げ振りを下げて垂直をみます。 しっかりするまで仮止めの材料を斜めに固定しておきます。 骨組みが出来たら屋根を伏せていきます。 ここでは、杉の30mmの板が天井兼下地になります。 板が張り終わり、アスファルトルーフィングをひきます。 筋交・間柱をいれ、壁の下地をして一日目はここまで。 二日目、外壁の下地です。 この地域は22条地域(屋根・外壁を防火構造にする)なので、 外壁仕上げをガルバリウム鋼板ですると、その下に石膏ボードをはらなくては いけません。内壁も同様に石膏ボードで仕上ます。 石膏ボードの上に透湿防水シートを貼ります。 そして、ガルバリウム鋼板を貼るのに必要な下地をしていきます。 中の様子。これでほぼ仕上がりです。 とりあえず、2日間の仕事をお伝えしました。 今回は、専務宅の物置小屋を建てました。昔ながらの手組みによって。 その他にも、今では体験できないことをさせてもらえました。 施主が職人の昼食の用意やお茶出し、夜はまた食事に呼んでいただいて。 その上、泊めていただくというところまで。。。気を使って頂きました。 お家の方はものすごく大変だったのではないかと、想像するだけで嫌になりそうです。 親戚の方もお手伝いに来てくれていました。 まだ、こういう風習がここにはあるのだと感じます。 現在では省くことが多くなった人の気遣い心遣いが、今回お施主様のおかげで体験することが出来ました。建てる方も、建ててもらう方も『有難い』という気持ちを通わせることが出来たのではないでしょうか。 伝統的な体験をさせていただいたかと思えば一方では、、、、、 あの姉歯事件から基準法改正が行われ、なんだか変な方向へ話がいっているような。。。 日本の伝統的な木造建築が危うい。。。 今、この業界でいろんな方が何とかしようと動いていらっしゃいます。 私には何ができるでしょうか。。。m
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